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第5章:パーソナリティ属性とモチベーション

TRPGと言えば通常、善/悪・中立・秩序/混沌を組み合わせ属性を決定しますが、この限られた選択肢の中でプレイヤーキャラクター(PC)設定をするのではなく、さらに幅広い選択肢からPCをカスタマイズし、より深い世界観をプレイヤー(PL)、ゲームマスター(GM)の皆さんと一緒に作り上げていきたいと考えています。 そのために、私達が提案したのはあらゆる性格を分解、分類化して通常使用される属性ではなく「 PC のパーソナリティ(性格)を設定する」という方法です。

正義を信じ我が道を進むべく自らが悪者になる人。 権力の犬になり何もかも受け入れる人。 集団の規律を乱すことが何よりも悪だと考える人。 逆に、信念なく行動することが愚かだと考える人。

「パーソナリティ」をPC設定に加えることで、善悪では決してくくりきれない、多種多様な仲間と共に物語を進めていくことが可能になるのではないでしょうか。今、皆さんの頭の中に閉じ込められていたあらゆる物語が開放され、すでにプロローグが始まろうとしています。果たしてどんな物語になるでしょうか。私達は皆さんが作り出す新しい物語のお手伝いをさせていただくだけなのです。



パーソナリティ分解図

PC のパーソナリティを設定する際、PLとGMはこれから進めるシナリオ内の出来事に PC の性格が影響するということを考慮しなければいけません。 下記は 4 つの属性と10 種類の性格を表したパーソナリティ分解の図です。 PL は[支配主義 / 博愛主義]と[個人主義 / 全体主義]の属性を参考にしつつ PC のパーソナリティ(性格)を設定していきます。




PC パーソナリティ設定の流れ

それぞれの PC は最多で 4 つのパーソナリティを当てはめることができますが、通常は 1 つまたは 2 つで始めます。まず最初のパーソナリティを選択後、それとは真逆となる相反するものを排除します。パーソナリティー分解図では線で結ばれている対角線上のものに挟まれた 3 つです。この対立するパーソナリティはゲームマスターの判断により選択できる場合もありますが、その際は 1 つまでとします。2 つ以上の対立するパーソナリティを選択することはできません。

PC のパーソナリティはこの分解図以外にも設定することが可能ですが、分解図から選択されたパーソナリティはプレイ中の重要な局面における判定に直接影響します。分解図以外のパーソナリティはプレイ中直接影響しません。





パーソナリティ詳細

1. 冷酷

モチベーション:恨み、悪意 モットー:情けかけるべからず 対立:慈愛、無欲、道徳的

「冷酷」な PC は自分以外、特に敵対する人々を傷つけ、支配することに喜びを感じる。自身が失敗した場合は冷酷な手法を取ったことにより重大な罰が与えられる、またはより冷酷な支配者の下に置かれるリスクが大きい。しかし、他者が助けを必要とする場面や社会状況の改善などが必要になった時に行動する必要はない。

  • 他者を傷つけるのが最大の目的である

  • 苦しみや絶望を増幅させるために時には情けをかけるふりをする


2. 傲慢(ごうまん) モチベーション:権力 モットー:力は正義なり 対立:正義派、無欲、慈愛 「傲慢」な PC は権力を得て、誇示することに全てのエネルギーを注ぐ。他者が助けが必要な状況であろうとなかろうと干渉することはない。PC の権力が善の方向に影響する場合もあるが、それは結果であり PC の目的ではない。

  • 常に他者を自らの支配下に置くために行動する

  • 他者に力を貸す場合は自らの権力が得られる場合のみ


3. 忠実

モチベーション:命令 モットー:決まりは決まり 対立:正義派、独立派、無欲 「忠実」な PC は地域、宗教、コミュニティの思想にいたるあらゆる規則から法律まで全ての決まりごとを厳守する。自らの信念を曲げ、リスクがあろうとも決まりに従い、善悪、公正さに関係なく周囲にも強制を求める。

  • とにかく決まりごとの厳守が最優先

  • 決められた範囲内での正義を正義と認める


4. 従順

モチベーション:義務 モットー:命令には従うのみ 対立:独立的、正義、野心的 「従順」な PC は命令や規則には従うが、自分よりも地位が上の命令を下した者、規則を制定した者を満足させることが目的。それらの者たちの監視下にない場合は自分の信念や思想に基づいて行動するため、その間命令や規則は意味をなさない。


  • 上の者の機嫌を取っていれば良い

  • 許される範囲内で好き勝手に行動する


5. 道徳的

モチベーション:結束 モットー:すべては善のため 対立:独立的、野心的、冷酷 「道徳的」な PC は善行が一部の人にとっては重大な問題になる可能性があっても、全体の民のために行動する。自らの善行悪行の基準、正義を信じるが集団にはむかい、孤立するようなことは決してしない。

  • 世界平和を願う

  • 社会全体、集団全体に良い影響を与える場合に行動する


6. 慈愛

モチベーション:親切 モットー:優しさで世界を包む 対立:野心的、冷酷、傲慢 「慈愛」の PC はたとえ敵であろうとも決して冷酷になることはない。親切に理由は不要。優しさの塊。親切心が自己満足でしかない場合があるが、それには気づかない。地位や権力、争いには一切興味はなく関わりを持たない。

  • 皆を幸せにするために生きる

  • 他者を傷つける時は傷つけない選択肢が無い場合のみ


7. 無私無欲

モチベーション:奉仕 モットー:人の幸せは自分の幸せ 対立:冷酷、傲慢、忠実 「無私無欲」の PC は例え自分に害があっても他者のために犠牲になる。その信念を貫くためには独立し、支配者に刃向かうこともある。冷酷な行為や規律が間違いだと信じる場合は従わない。

  • 生きることと奉仕することは同じ

  • 権力を得る目的は他人を救うことのみ



8. 正義派

モチベーション:公正 モットー:法に正義は脅かされず 対立:傲慢、忠実、従順 「正義派」の PC は公正であることが重要であり、法律や自らの実力は行動に影響しない。正義は善にも悪にもなりうる。正義のために冷酷な罰を与えることもあるが、権力や権力者に媚びることに興味はない。

  • 常に公正を求める

  • 正義の元に制定された法、規律のみ従う


9. 独立的

モチベーション:自由 モットー:その日暮らし 対立:忠実、従順、道徳的 「独立的」な PC は他人にどう思われるかは全く気にならず、本能のままに行動する。権力を得る、善い行いをすることもあるが、社会規範や社会貢献のために行動することはない。

  • 人生を謳歌するために生きる

  • 従いたい時のみ従う


10. 野心的

モチベーション:成果 モットー:やったもん勝ち 対立:従順、道徳的、慈愛 「野心的」な PC は一番にこだわる。一番裕福、一番愛される、一番有名。誰かの支配下になる時があろうと、誰かが犠牲になろうと、最終的に自らが一番になれるのであれば手段は選ばない。

  • 所持品、支配可能な集団、地位にこだわる

  • 個人的な有益のためだけに他者を助ける


 

上記はテストプレイ前のドラフトですので、変更、編集の予定があります。

今後のアップデートはこちらのブログに登録していただくか、ツイッターのフォローをお願いいたします。


-mj

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